門が赤い大学の建物の話

もう一年くらい前の話になるだろうか,地下鉄の本郷三丁目駅の近くにある,某門が赤い大学にお仕事で行ってきた.確かに観光客が写真を撮りたくなるような門だ.校舎もなかなか風情がある.

私が用があったところも,とても風情がある建物だった.関東大震災後に再建された建物らしく,やたらと頑丈に作ってあるらしい.天井も高い.ケーブルを這わすために工事をするのも一苦労なのだそうだ.情報系の研究室にとってはかなり致命的かもしれないけど,当然ながらこの建物を設計した建築家の不見識を問うわけにはいかない.彼らにとって見れば,それこそ「100年後の未来」なのだし.というわけで,風格のある建物の中をケーブルがうぞうぞと天井近くを張っているのはご愛嬌.まあここらへんの組み合わせの妙ってのもあるし.

…というようなことを思いながらてくてくと建物の中を歩いていたのだけど,なんだか…安っぽい.いや,ケーブルが見苦しいとかそういう話ではなく,廊下の床とか全体的に.改築部分とか内装とかが完全に建物本体とちぐはぐになってしまっている.いわく言いがたいが,ボロッとしたツギハギ間が漂うような.日本一税金を使う大学なんだから,金が無いわけではないだろうに.