家庭用NASの比較

家庭用NASは,中身はsambaなどを積んだUNIX箱(というよりLinux箱)であり,製品によってはほげることによってUNIX箱的に使えることが先達たちの調査によって明らかにされている.また,コンシューマ向け製品であるため,コストパフォーマンスや消費電力的にも優れている.というわけで,家庭用NASを対象として具体的な機種選定をすることにした.

玄箱 KURO-BOX(玄人指向)
いきなりマニアックな製品でごめんなさい.でも,HDD抜きで販売しており,手元であまっているHDDがそのまま使えるためコストパフォーマンスが最も高いこと,メーカ自身が「Linuxサーバ」としての運用も想定して販売していることなどから,これを筆頭候補として選定を開始した.ただし,筐体がプラスチック製でHDDと共振したり,ファンがそれなりの音を出したりと,なかなか騒音がにぎやからしい.また,需要を見誤ったか生産体制がなっちゃいないのかそれとも単に煽っているのか,入手性が悪いこともネック.このごろはだいぶましになったみたいだけど.
LinkStation HD-HLANシリーズ(バッファロー
上記の玄箱の元になったNAS.つまりファンがある.玄箱はこのシリーズからHDDを抜いて,色を(なぜか)黒くしてkit化したもの.色のほかはHDDの分が割高な点と,Linux箱としての運用は想定されていないことを除いてほぼ同じ? 今回の目的に対しては玄箱のほうがリーズナブルなので,あえてこちらを選ぶ理由は無い.HD-HLANシリーズの他にも,下位機種のHD-LANシリーズや上位機種のHD-HGLANシリーズがあるが,前者はUSBなどの口を全く持っていないため拡張性に乏しい(=遊べない)こと,後者は1000Base-T接続に数千円の価値を見出せなかったことからどちらも除外.
LHD-LANシリーズ,LHD-EAシリーズ(ロジテック
ファンレス.ただ,UNIX化の話を見ないんだよね…と思ったら,LHD-LANシリーズはSynologyとかいう会社の独自OSらしい.また,旧製品のLHD-EAシリーズにいたっては,NASなのになぜか専用ドライバをインストールしたWindowsからしか使えませんという冗談のような素晴らしさ.SMBすら喋れんのかい.…ま,いいんだけどね.それでも安けりゃ買う人はいるんだろうから.ただ,個人的には「XXしか使えません」のような決めうち的な売り方をする会社やその製品は信用しません.Network絡みの場合は特に.
LANDISK HDLシリーズ(IO-DATA)
これもファンレス.SH4/266MHzという性能もぼちぼち.ほげればLinuxサーバとしての運用も可能らしい.旧機種(HDA-ixxG/{LAN,LAN2}シリーズ)は性能に難があったらしいが,現行機種は悪い評判もほとんど見ない.価格帯もライバル?HD-HLANシリーズと同程度.玄箱よりは割高になるが,ファンレス+しっかりしていそうな作りの分の代金と思えば悪くないか.

…それにしてもHD-HLANだとかLHD-LANだとかHDLだとか紛らわしいな.わざと?